力を抜けば子育てがもっと楽になる
とっても可愛くて、とっても愛おしい幼少期の子ども。その一方、パワフルで純粋なエネルギーの固まりですから、日々、向き合うママも一生懸命。子どものことを最優先に過ごしているあまり、自分の心のケアが後回しになりがちです。
せっかく作った離乳食を食べてくれない。つい「なんで食べてくれないの」と強い口調になってしまったり。お菓子は買わないって約束したのに、スーパーでお菓子コーナーの前で動かない。「約束守らないと、もう連れてこないよ」と叱ってしまう。
こういうとき、「なんでこの子は私をイライラさせるの」なんて思ってしまうものですね。
でも本当は、自分の中に先にイライラ感情があるんですよね。
イライラやストレスの原因は、子ども以外のところにあります。パートナーへの不満だったり、自分の時間が持てないジレンマだったり、仕事に復帰できるかどうかの焦りや不安だったり---。
そうした内側にあるネガティブな感情を吐き出させるために、子どもはスイッチを入れる役なんですね。
ママの中にもともとある、怒りやイライラや不安や満たされない思いなど、マイナスの感情をずっと抱えていては生きづらいので、小出しに吐き出させてくれているんです。
「なんで言うこと聞かないの」
「ママを怒らせないで」
「いいかげんにしなさい」
本当は言うつもりがないのに、そんな言葉がつい口をついて出てしまい、後から我に返って猛烈に反省。泣き疲れて寝てしまった子どもの寝顔に向かって「ごめんね、愛してるよ」とチュッ。
子育て中のママなら、誰でもこんな経験、二度三度あるのではないでしょうか?
そう、本当はこんな乱暴な言葉を、子どもにぶつけたくない。それが子どもを傷つけるとわかっているならなおさら……。でも、感情が高ぶっているときは、止めることができないで、ストレートに放ってしまうわけです。
そうならないためには、どうしたらいいのか!?
まずは自分の感情をケアしてあげましょう。
・リラックスする時間をつくる
・本を読む、映画を観るなど、自分が好きなことをする
・カラオケで歌って発散する
・スポーツで汗を流す
・美味しいスイーツを食べる など
時間を作り出して、とことん自分を楽しませてあげる。
そうして、ストレスをためない工夫をすることが大事です。
「そんな時間が作れないから困ってるのよ〜!」なんてツッコミ入れてるママもいるかな?
誰でもどこでも時間がなくてもできる「呼吸法」をオススメします。気持ちを鎮めたりリラックスするのに、とっても効果的です。
特別なテクニックはいらなくて、意識的に深い呼吸をするというだけのこと。寝る前やお風呂の中など、ひとりの時を作って実践してみましょう。
鼻から吸って、口から吐き出すように。常に呼吸に意識を向けること。
*1から4まで心の中でゆっくりとカウントしながら、お腹に息を吸いこむ。(腹部が膨らむように)
吸い込むときは、周りにある良いエネルギーを取り込むつもりで。光が体に入ってくるイメージをするのもOK。
*1〜6まで同じくカウントしながら、息を吐き出す。(腹部が凹むように)
吐くときは、体の中から不要なものがすべて出て行くと意識して。
スッキリ感があるまで、何度か繰り返してみましょう。
5分も続けると頭がすっきりしてくるでしょう。
子どもの言動に、カーッとなってしまったときも、呼吸法は役立ちます。
人の体に起こる自発的な反応として、こんな90秒のドラマがあります。
怒りが湧き上がると、脳から化学物質が放出され、血液に乗って全身を駆け巡るのですが、それは90秒たつと血液中から自然と消えてしまうのです。90秒過ぎても怒りが続いている人は、自分で怒ることを選んでいるってことらしいです。
ですから、カーッときたら、とっさにその場を離れて90秒間、息を吸って吐いてを繰り返しましょう。
それだけでクールダウンになり、ひどい言葉を子どもに放たずに済みますよ。
子どもの心は柔らかいので、善悪の判断も当然わからず、ママの言葉をすべてストレートに受け止めてしまいます。痛みの経験は、心の傷(トラウマ)として、ずっと意識の奥に残ってしまうことがあるのです。それは避けたいですよね。
ママは自分自身を大事にすることを忘れちゃダメなんです。そうでないと無理がたたり、どこかで心身の不調を招きかねません。溜まったストレスが爆発して、自分も周りも傷つけてしまうことに----。それをまず自覚しましょう。
ご自身のメンタルケアを最優先にした方が、子育てもぐんとラクになるはずです。ぜひリラックスする呼吸法を、日常に取り入れてみてください。
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