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主体的に産むって難しい?いいえ、まず自分がそう決めることが大事。

 お産は病院が取り扱うことになって久しい現代。「できるだけ自分の力で…」と自然分娩にこだわるタイプ、最初から「痛いのはイヤなので」と無痛分娩を選択するタイプ、よくわからないまま分娩台に乗って先生にすべてお任せというタイプ、など……妊婦さんの傾向はいろいろあるようです。

 また病院によっては、リスクを軽減するという意味で、破水したら24時間で促進剤を打つ、という取り決めがあるところも……。適切な医療介入は、確かに赤ちゃんと妊婦さんの安全を確保することに繋がっているのだと思いますが、本来は人それぞれのリズムがあり、出産のペースだった個人差があって当然。単純に時間で区切られるというものではないはずです。

 そのような場合、赤ちゃんのペースは大切にされていないわけです。突然、促進剤によって強制的に「生まれさせられた」状態の赤ちゃんは、やっぱりビックリするだろうし、ショックなんじゃないのかな〜と思うんですよね。

 その意味で、「私はこういうお産がしたい」という思いを持つことが出発点。その上で、理想的なお産を実現するには、具体的なバースプランをしっかり立てて、医療者側に伝えることが求められてきます。

「自分と赤ちゃんがお産の主役」だという意識が基本にあれば、病院で産むにしても、助産院で産むにしても、サポートしてくれる人たちに完全にお任せ、ということにはならないでしょう。

「主体的に産む」って、それなりに覚悟が伴うと言えるかもしれませんね。

 それこそリスクがないように、妊娠中から安産を目指して意識的に過ごす必要があります。

 添加物のものは避け、栄養バランスのとれた食事を心がけること。

 ウォーキングやヨガなど、適度な運動をして、体の柔軟性を保っておくこと。

 ストレスをためないようにして、精神的に穏やかに過ごすこと。

 お腹の赤ちゃんに話しかけて、コミュニケーションを図ること。(これ、「ヒプノ赤ちゃん」ではとっても大事!!)

 そんなふうに気をつけていても、何が起こるかわからないお産の流れ。私がまさにそうでした(^ ^;)

 たとえ思い描いていた通りにならなくても、それをどう受け止めるかで、現実の体験がまったく違ってきてしまうのです。

 分娩が長引いたことで赤ちゃんにリスクが高まった場合、いたしかたなく帝王切開に至るケースがありますが、自然分娩にこだわる妊婦さんの中には、ギリギリまで必死に抵抗してしまうことがあるようです。こだわりを捨てきれず、なかなか帝王切開のお産を受け入れられないのですね。そういう方は、出産後も「ちゃんと産んであげられなかった」とずっと後悔を残してしまったり……。これでは自分で苦しみを大きくしてしまうばかりです。

ニュートラルな感覚が大切だと思うのです。

「なんでこうなっちゃったの。私の何がいけなかったの?赤ちゃんに申し訳ない……」

 帝王切開を経験した女性は、そんな罪悪感を抱いてしまいがちです。そのような痛みを心に抱いたままでは、親子の健全な信頼関係を築くのが難しくなってしまうでしょう。

「こんなはずじゃなかった。お産は失敗だった」と自分を責め続けているとしたら、それはママ自身だけでなく、純真な子どもの心をも傷つけてしまうことになります。子どもの心は、その純粋さゆえに「ママを苦しませる自分は悪い子」と思ってしまうのです。それでは自尊心を育むことができないでしょう。

その反対で、「命がけで産んでよかった。自分もこんなに頑張れた」と誇りと自信を持てたら、命の尊さを我が子に自然と伝えることができるでしょう。

「よかった!とにかく赤ちゃんが無事に産まれてきてくれて。すべて必要な体験だった」と受け止めることができれば、自分も楽になるし、当然、愛情深く赤ちゃんと関わることができるでしょう。日々子どもと向き合うことを、共に歩む人生を、十分に楽しめるはずです。

 起きていることは一つでも、物事の捉え方、見る視点によって、味わう現実がまったく違うというのは、まさにこういうことなのです。どちらを選択するか、自分次第なわけですね。

 こだわりや思い込みが、現実を苦しくしているのなら、それを手放す上でヒプノセラピーはきっとお役に立つでしょう。もしも過去のお産で苦い思いをした経験があるなら、あるいは流産してしまったこと、事情があって中絶してしまったことなど、誰にも言えない痛みを抱えているなら、もうこれ以上自分を責めることはやめにしませんか? そっと重しをおろして、軽やかになりませんか?

 選択するのはあなたです。子どもと関わる日常を、もっと大らかに楽しんでください。

 子どもは日に日に成長していきます。残念だけど、ほっといても大きくなってしまうのです。今や160cmを超えてしまった息子の寝顔を見ながら、ふと赤ちゃんの頃のぷにゅぷにゅとしたおてて、すべすべのほっぺ、かわいいあんよが、とっても懐かしく思い出されます。まさに、かわいい盛りの幼少期は、後から振り返ると、宝物のような輝きの時……。楽しまなくっちゃ、損ですよ(^ ^)

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